トルコ旅行記5 セマー(旋舞)とメブラーナ霊廟

瀬戸 武志

2011年12月09日 17:36



トルコ旅行記5 セマー(旋舞)とメブラーナ霊廟



ご覧ください。美しい旋舞ですね。

私がトルコに行きたかった理由の一つはこのイスラム神秘主義のセマーを見たかったのです

このセマーはルーミーという人が創始した神秘宗教の特徴的なダンスです

カッパドキアの最後の夜に、ガイドさんにお願いしてセマーを見るチャンスを作ってもらいました

このダンスはカッパドキアのモティフ文化センターで行われたものです

約100トルコリラ(5000円)の入場料が必要でした

真ん中に舞台があり、その舞台を観客席が囲みますが

小さいながらも荘厳な雰囲気を持つ場所です

通常、セマーを行っているときは写真撮影は禁止ですが、

セマーが終了した後に写真撮影用に2人の方がセマーを踊ってくれました




セマーとは聖メブラーナによる宇宙の哲学を音と踊りで表したものです

(以下セマーのパンフレットから紹介します)

宇宙の存在、万物の存在、人の存在、そのすべては回転することです

最小の微粒子から遠い星にいたるまで存在する物はすべて回転します

人間も組織を形成している原子の回転があるからこそ生きています

そして人間は土から生まれ、この世を生きて再び土に帰る

しかも地球と一緒に無意識に回転している

ただし人間と他の生物が違うところは知性です

だからこそ自ら旋舞を踊り、存在するものの共通の動きに賛同することができるのです




入場は、8名程度の演奏者と黒い衣装を着たダンサー6人が静かに入場

最初はイスラム独特の弦楽器と尺八のような縦笛で演奏されます

中ほどでリーダの方の詩の朗読で始まります

詩の内容はこの宇宙と宇宙を作ったアラーへの賞賛

そして宇宙を想像する仕組みを音と詩の朗読で表します

その後、世俗を表す黒い衣装を脱いで、魂を象徴する白衣装になった旋舞者達が

お互いの魂に礼を繰り返しながら踊り始めます

右手を天に向け、左手を大地に向け魂の解放のために踊り続けます



そして翌日訪ねたのが、このセマーを作り出した聖メブラーナさんのお墓&博物館

コンヤという町にあります。今回は日曜日だったので信者さんがたくさん

青い印象的な塔が美しいです。お庭も美しく手入れされており清らかです。



残念ながら、内部の写真は禁止されていますのでお見せできないのですが

メブラーナさんをはじめ多くの聖者たちのお墓が美しく並んでいました

そして広い場所にはセマーを踊る場所もありました




こちらは出口の所に飾られていた絵です

なぜか師弟の愛情を感じさせる1枚ですね

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