国民につけがまわされる原発事故賠償
国民につけがまわされる原発事故賠償
東北でまた大きな地震が発生し、福島原発も冷却水が一時停止する事態となりましたが、私達はやはり、常に大きな地震や津波が起きえるのだという事を頭に入れておかなければなりません。
今回は、幸いにも大きな被害にはならずに済みましたが、今だ持って地震は続いています。
どうか、福島原発がこれ以上の放射能漏れを起こさないように、私達も祈っています。
これは、朝日新聞の社説でが、福島原発の事故費用が、電力会社ではなく、電力を使用している国民にたらいまわしされていることを良くご理解ください。
しかも、これから発生する費用も、東電などの従来の電力会社だけでなく、従来の電力会社以外の電力供給会社と契約した人も同じように払わされます。
つまり、原発の事故費用並びに原発を廃炉にするための費用はすべて国民責任となり、私達は、一生原発の十字架をしょわされることとなります。
しかし、その様な状況にあるにもかかわらず、川内原発や伊方原発を動かし続けるのは、もし事故が起こったとしても、その処理費用は国民に支払わせればよいと、原発を動かす電力会社や国が考えているからなのです。
原発は安い電力というのは、全く事故を起こさなかったとき、そして使用後の原発の廃炉費用や燃料棒のどの保管などを考えに入れなかった時の事、もし事故が起きれば、国民全体に精神的・身体的被害を与え、経済的負担をかける物になるのだという事を知るべきです。
そしてそれは、今だけでなく未来にまで続くのです。
(朝日新聞社説 11月7日) 廃炉費の負担 原発優遇は理が通らぬ
昨日NHKスペシャルで福島第一原発の廃炉の問題を取り上げていた。賠償、除染、廃炉の費用いずれもが本来事業者である東京電力が負担するべきところ、実にその7割近くが国民負担に回されているという。
私は、それでも賠償、除染の費用については、これまで原発の恩恵を何らの形でも受けてきたものとしてその負担は止むを得ない面があると思う。
しかし、廃炉については、純粋に事業者である東京電力の事業に関わるものに過ぎない。
東京電力が自らの無作為により招いた結果である。
よって、廃炉費用は冬季用電力が最終的に負担することが当然である。
同じことは、他の電力会社が原発を廃炉にする際にも言える。
経産省は考えることに筋が通っていない。
無茶苦茶である。少なくとも原発の廃炉については、福島第一も含めて、事業者である各電力会社の負担とするのが当然である。
原発による安い電力を供給するからと言う理屈は通らない。
(朝日新聞社説11月20日) 原発事故賠償 事業者の責任はどこへ
何十年も前からある設備だが、事故を起こした時の賠償への備えをきちんとしていなかった。必要な資金を確保するため、今から、昔の客にも負担を求める――。
原発について、経済産業省がそんな案を有識者会議に示した。
経営の常識から外れたつけ回しであり、事業者の責任をあいまいにすることにもなる。
撤回するべきだ。
原子力損害賠償法は、原発事故を起こした事業者が原則すべての損害に賠償責任を負うと定める。
ただ東京電力福島第一原発の事故を受けて、国が設立した機構がひとまず賠償費を立て替え、後で長期間かけて東電を含む大手電力各社に負担金を払ってもらう制度ができた。
原発を持つ事業者が共同で事故のリスクに備える「相互扶助」の考え方に基づく。
負担金は電気料金への上乗せが認められ、実質的には大手各社と契約する利用者が負担する構図だ。
そこへ、今回の案である。
負担の対象をさらに広げ、電力自由化で参入した原発を持たない「新電力」も含める。
具体的には、新電力が大手の送電線を使う時に支払う託送料金に上乗せする方法を想定している。
ほぼすべての国民に負担が及ぶことになる。
経産省の説明はこうだ。
「原発事故の賠償費は本来、日本で原発が動き始めた60年代から確保しておくべきだった。
だから、過去にこのコストが含まれない安い電気を使った人に負担を求めるのが適当だ」
背景には、福島事故の賠償費がすでに想定を超えて6兆円ほどに達し、今後も膨らむとの見通しがある。
とはいえ、「過去分」を持ち出すのなら、まず大手各社が原発を動かして積み上げてきたもうけをはき出させるのが筋だ。
必要な備えを半世紀間も怠った責任を問わないままで、新たな負担に納得する人がいるだろうか。
経産省は、福島第一の廃炉費や、事故を起こしていない原発の廃炉費でも、一部を託送料金に混ぜ込む負担案を示している。
「託送頼み」は賠償費で三つ目だ。
新電力に負担を負わせるのは原発優遇策にほかならず、電力自由化の土台となる公正な競争環境を損なう。
新電力の契約者の中には、原発を嫌って大手から乗り換えた人もいる。
原発事故の被害者への賠償をしっかり行うのは当然だ。
だが、原発に関するコストは、原発を持つ事業者が担うべきである。理屈の通らないつけ回しは許されない。
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